アニューがイノベイターなお話 シリアス捏造
設定は
・アニューはイノベイター
・でもイノベイターの自覚なし
・完璧ソレスタルビーイングの味方
・実はアニューはイノベイターの切り札
・アニューがその事実を知ってしまう…
って感じです。
ライアニュの伏線?的な??(はっきりしろ
ずっと重いシリアス。
後編がライアニュ!安心して!!
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突然の事に呆然とその場に立ち尽くした。否、立ち尽くす事しか出来なかった。
目の前の人間は何を言っているのだろうか。
私が、わたしが・・・ そんな事が有り得るとこの男は言うのだろうか。
絶句した私に、目の前の男はくすりと笑いかけた。
「驚いているのか。でも真実だ。君は、僕達と同じ」
ゆっくりと唇が動く。短い髪が風に揺れる。
その髪は、私の髪と同じ色をしていた。
「イノベイターだ」
その静かな声が鼓膜を震わせた瞬間、頭部に激痛が走った。
「い、いやぁぁぁあっ」
痛みと、それまでの自分を根底から否定されたショックに悲鳴を上げる。
がくりと地に膝をつき、頭を抱え込むようにする。
そうやってうめく私を見ながら、男は呟いた。
「さぁ賽は投げられた。・・・ねぇ、リボンズ」
世界は着実にある一点を目指して加速していた。世界は一つになろうとしていた。
しかしその動きは本当に正しいのだろうか。
世界が目指すその先に、果たして本当の平和はあるのだろうか。
私は、私達は抗い、そして戦う。正しいと思う物を信じ、間違った物を 破壊する。
そうなる為に今まで努力し、そしてソレスタルビーイングの一員になったのだと、そう思っていた。
それが、全て嘘だったと言うのか。
「分かっているんだろう、自分でも」
男はそう言いながら私の腕を掴み、そのまま立ち上がらせる。
「僕と君は同じ容姿だ。何故か。それは君も僕もイノベイターであるからだよ、アニュー・リターナー」
自分と瓜二つの顔が自分に笑いかける。
それが馬鹿にされているようで、ひどく不快に感じた。
睨み上げると男はやれやれと肩を竦めた。
「・・・君が、僕達イノベイターの勝利を左右する。さぁ」
『共に イオリア・シュヘンベルグの計画を遂行しようじゃないか』
脳裏に声が響いた。
刹那、掴まれていた手を振り払い、気付けばその手で男の頬を叩いていた。
乾いた音が耳に届く。数分前の私のように呆然とする男の顔を冷めた目で見つめた。
「ふざけないで、私はアニュー・リターナー。ソレスタルビーイングの一員よ」
私がイノベイターだなんて。私がアロウズのスパイだなんて。
私の今までの記憶が人の手によって作られた偽りの記憶だなんて・・・そんな事、認めない。
「まったく、だから反対だったんだ・・・まぁ良い。思いたいのならそう思っていれば良い。しかし」
男が私に近づいて来る。一瞬ビクリ、と身を硬くしたが、歩き始めた男は諦めたような表情をしていた。
すれ違う瞬間、男は再び口の端を持ち上げた。
「・・・直に分かるよ、君が僕らの仲間だと」
その言葉に振り返ったが、その男は忽然と姿を消していた。
私はその場に崩れ落ちるようにしゃがみ込んだ。
そのまま、この数分の出来事を必死で取りまとめようと頭がフル回転する。動揺で呼吸すら苦しい。
男は言った。
私はイノベイターなのだと。人類を超越した自分達と同じ種の生命体なのだと。
イオリア・シュヘンベルグの計画を遂行する為に存在するのだと。
そんな事、私は知らない。
私は優しい両親の元に生まれ、勉学に励んだ。
学ぶ事が好きで、特に宇宙に関する学問を学ぶ事が好きだった。様々な事を学び、吸収していった。
そんな折、王留美という女性に巡り会い、ソレスタルビーイングと出会った。
リンダと共に働き、イアンやプトレマイオスの船員と出会い、プトレマイオスに乗り込んだ。
戦っていた。アロウズと、世界を間違った方向に導く大きな力と。
それが、私の知っている「アニュー・リターナー」だ。
イノベイターだなんて、アロウズのスパイだなんて、そんなはずはない。
しかし。男は言った。王留美と出会う前の記憶は自分達が作り出したのだと。
ソレスタルビーイングに悟られないように記憶を捏造したのだと。
しかも私の存在は、計画の遂行をを大きく左右する。私はこの戦いの鍵なのだと。
ソレルタルビーイングを壊滅させる、最後の鍵なのだと。
涙が溢れて止まらなかった。
確かに思い当たる節はある。だからこそ自分が悔しかった。「違う」と言い切れる自分で居たかった。
涙は止め処なく頬を濡らし、乾いた大地に染みていった。
まるで世界の全てが私の敵になったような、そんな気分だった。
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・・・ アニュー は 敵 じゃない !!
それだけが言いたい事です。はい。